Intelの高速なSSDであるX25-Eを入手することができたので、 その性能をddコマンドやbonnie++を使用して確かめてみました。
測定環境
CPU | Intel(R) Xeon(R) CPU X3360 2.83GHz |
マザーボード | Intel X38ML(ベアボーン Intel SR1520ML) |
メモリー | 2GB |
テストに使用したSSDは、冒頭にも書いたとおりIntel X25-E 32GB(SSDSA2SH032G1C5)です。 また、比較のためにSeagateのHDD(ST9250421AS 2.5インチ 250GB)についても性能を測定しました。
測定方法
シーケンシャルアクセス
シーケンシャルアクセスの速度を調べるためにddを使用しました。 SSDとHDDのそれぞれ先頭2GBのパーティションを作成し、以下のコマンドで読み書きの速度を調べました。
- 書き込み: dd if=/dev/zero of=/dev/sda oflag=direct bs=100M count=20
- 読み込み: dd if=/dev/sda iflag=direct of=/dev/null bs=100M count=20
ランダムアクセス
ランダムアクセスの速度は、bonnie++を使用して計測しました。 SSDとHDDのそれぞれについて、先頭32GBのパーティションを作成し、/mnt/sdaにマウントした後、以下のコマンドで読み書きの速度を調べました。
- bonnie++ -u 0 -d /mnt/sda
測定結果
単位 | HDD | SSD | |
---|---|---|---|
型番 | ST9250421AS | SSDSA2SH032G1C5 | |
読み込みシーケンシャル(dd) | MB/s | 84.7 | 278 |
書き込みシーケンシャル(dd) | MB/s | 80.8 | 183 |
読み込みシーケンシャル(bonnie) | KB/s | 83062 | 242385 |
書き込みシーケンシャル(bonnie) | KB/s | 66426 | 195852 |
ランダムアクセス(bonnie, Random Seek) | /sec | 197.2 | 6311.5 |
シーケンシャルアクセスは読み書き共に、パッケージに書いてあった最大時の数値(Read:250MB/s Write:170MB/s)に近い速度がでました。
ランダムアクセス(Random Seek)は、HDDに比べてSSDは30倍程度の性能が出ました。
Bonnie++の結果データ表
HDD | SSD | |||
Seq Output | Per Chr | K/sec | 60221 | 70734 |
%CP | 92 | 99 | ||
Block | K/sec | 66426 | 195852 | |
%CP | 9 | 31 | ||
Rewrite | K/sec | 35012 | 102583 | |
%CP | 4 | 13 | ||
Seq Input | Per Chr | K/sec | 68666 | 72301 |
%CP | 96 | 98 | ||
Block | K/sec | 83062 | 242385 | |
%CP | 4 | 13 | ||
Random Seeks | /sec | 197.2 | 6311.5 | |
%CP | 0 | 22 | ||
files | 16 | 16 | ||
Seq Create | Create | /sec | 99532 | 110551 |
%CP | 94 | 99 | ||
Read | /sec | 642940 | 647974 | |
%CP | 94 | 94 | ||
Delete | /sec | 136945 | 137672 | |
%CP | 100 | 100 | ||
Random Create | Create | /sec | 111505 | 111292 |
%CP | 98 | 100 | ||
Read | /sec | 915260 | 894377 | |
%CP | 89 | 109 | ||
Delete | /sec | 141057 | 143195 | |
%CP | 99 | 97 |
ドライブ上の位置による速度差
以前の記事(1プラッタHDDの読み書き性能測定 等)でも取り上げたように、HDDでは記録する場所が先頭であるか、後尾であるかによって記録速度が異なります。これはHDDの円盤状の構造に起因するものです。円盤構造が無いSSDでは、そのような差はなさそうですが、実際はどうなるかということも一応調べてみました。
測定方法は、ddによるシーケンシャルアクセスの速度を先頭の2GBと後方の2GBで計測し、読み書きのデータをとります。コマンドは以下のとおりです。
- 読み込み: dd if=/dev/sdaN iflag=direct of=/dev/null bs=100M
- 書き込み: dd if=/dev/zero of=/dev/sdaN oflag=direct bs=100M
参考データとして、今回使用したHDDでも同様に先頭/後尾による速度差を計測しました。(※この計測のみ、CPUはIntel Pentium(R) Dual-Core CPU E5200 2.50GHzを使用しました)
計測結果
読み込み(MB/s) | 書き込み(MB/s) | ||
---|---|---|---|
SSD | 先頭 | 276 | 185 |
後方 | 276 | 183 | |
HDD | 先頭 | 84.6 | 81.5 |
後方 | 44.2 | 43.9 |
HDDでは、速度差が先頭と後方で2倍ほど違います。しかし、SSDではほとんど差は見られないという結果になりました。