Xeon X3330について、処理性能を計測してみました。
評価環境
機器の構成
CPU | Xeon CPU X3330 @ 2.66GHz、クアッドコア |
---|---|
メモリ | 4GB |
ソフトウェア
実験環境のLinuxカーネルのバージョンと、gccのバージョンは以下のとおりです。
$ gcc -v
Using built-in specs.
Target: i486-linux-gnu
Configured with: ../src/configure -v --enable-languages=c,c++,fortran,objc,obj-
c++,treelang --prefix=/usr --enable-shared --with-system-zlib --libexecdir=/usr
/lib --without-included-gettext --enable-threads=posix --enable-nls --program-s
uffix=-4.1 --enable-__cxa_atexit --enable-clocale=gnu --enable-libstdcxx-debug
--enable-mpfr --with-tune=i686 --enable-checking=release i486-linux-gnu
Thread model: posix
gcc version 4.1.2 20061115 (prerelease) (Debian 4.1.1-21)
$ uname -a
Linux diag 2.6.26-net01edac #9 SMP Tue Sep 30 20:28:16 JST 2008 i686 GNU/Linux
測定方法
今までと同一の条件で計測しました。
- サーバーをネットワークブートし、ディスクレスで起動
- wgetでlinuxのカーネルソース(linux-2.6.20)をダウンロードする
- linuxのカーネルソースをtmpfs上に展開する
- 展開したカーネルソースディレクトリに移動し、make menuconfigを実行、なにもせずに終了し.configを作成
- 「make -jn」で、nの数値(同時に実行できるジョブ数)を変えながら、コンパイルを実行させたときの消費電力や時間などを測定する
測定結果
処理時間
同時実行数 | time | CPU% |
---|---|---|
-j1 | 3m48.561s | 1.01 |
-j2 | 1m56.131s | 1.97 |
-j3 | 1m21.422s | 2.84 |
-j4 | 1m7.636s | 3.45 |
-j6 | 1m3.360s | 3.72 |
-j8 | 1m3.942s | 3.70 |
-j10 | 1m3.150s | 3.76 |
上の表は、カーネルのコンパイルにかかった時間と、処理時間の表です。 CPUの使用率は、「(ユーザー時間+カーネル時間)/実際にかかった時間」を計算したものです。
消費電流
カーネルコンパイル中の消費電流のグラフを示します。
CPUアイドル時の消費電流は1.28(A)、ピーク時は1.75(A)です。
X3350との比較
以前にXeon X3350についてベンチマークをとったので、それと比較してみます (→Xeon X3350の記事)。
Xeon X3350は、今回のX3330とスペックはほとんど同じですが、キャッシュがXeon X3350(12MB)の半分(6MB)になっています。 しかし、処理速度を比較して見ると明らかな差はありません。 今回の比較ではキャッシュの差は響きませんでしたが、使い方によっては差がでてくるかもしれません。